ランキン馬主への道? その507 【愚痴】バンゴールは完敗7着…結果は同じでも前にいかせる努力をしてほしかった
2017年06月11日
美浦TC
6月11日(日)阪神・マーメイドS(G3・芝2000m牝馬限定・ハンデ)に51kg荻野極騎手で出走し、勝ち馬から0.5秒差の7着、馬体重は430kg(-4)でした。
五分のスターを切ると中団のやや後ろ、9番手あたりからレースを進めました。3コーナーを周ると徐々に上がっていき、4コーナーでは先団の後ろにつけますが、直線半ばでついていけなくなりました。
レース後、荻野極騎手からは
「とてもいい雰囲気を持った馬ですね。出していくと掛かりそうだったので、無理には行かずあの位置からの競馬になりました。エンジンの掛かりが遅いと聞いていたので早めに仕掛けていって、直線で外に出した時は前を捕らえられそうな感触があったのですが、坂の頂上あたりで脚色が鈍ってしまいました。上のクラスでもやれるものは持っていると思いますが、もう少し自分からポジションを取りに行けるようになるといいですね。いい馬に乗せてもらい有り難うございました」
とのコメントがありました。
う~~~ん…。
ハンデ51kgを考えればもう少しやれると思っていたのですが…。1~3着馬のハンデが54~55kgだった事を考えると惨敗ですよね…。
レースは後方からになりました。先行しても結果は同じだったかもしれません。しれませんが、好走する確率を考えたら軽くしてくれたハンデを考慮しても「先行するべきだった」と私は思います。
ごくまれに鮮やかな大外一気が決まる例はありますが、人気薄の馬が穴をあける確率は「先行した」方が高いんじゃないですかね?調べる気にもならないから数字は調べてないですけど。
確率論じゃなくても、実力がやや劣る馬が上位に対して何かしてやろうと考えるなら「先行するべき」と私は考えます。
絶好の見本が先日の安田記念です。イスラボニータは結果的に先行した馬進路を防がれてまともなレースになりませんでした。あそこまで終始進路がない事も珍しいですが、勝負どころで動けない…という事は往々にしてあります。
なんかゴチャゴチャして仕掛けが遅れたために本命馬が敗退し、逃げ・先行してた馬が残っちゃった…というのが穴の王道パターンじゃないですか。
野球でいえば、「打ち上げるよりも転がした方が何か起こる可能性のが高い」と言いますがアレと同じです。打ち上げてしまった打球はノーバウンドで捕られたらその時点でアウトです。一方で転がした打球は相手が捕球する(その前にイレギュラーして取り損ねるかもしれない)、そのボールを一塁に投げないといけない(送球がそれたりするかもしれない、ランナーがいたら進塁する事も可能な場合も)とか、いろんなプロセスがあります。それゆれよく「ボールは転がせ」なんていうわけです。
まあ野球もそんな単純なものではないし、レベルが上がれば上がるほど相手もミスしなくなってくるし、シチュエーション次第でこのあたりの話も幾らでも変わってきますのでこのへんにしておきますが…。
話を競馬に戻します。
実力でやや劣る馬、そして軽ハンデをもらった馬が好走する確率が高いのはやはり「先行した場合」の方が高いと私は考えます。
バンゴールは確かにエンジンの掛かりが遅い馬ですが、だからといって他の馬よりも1秒以上速い圧倒的な末脚を持っているのか?他の馬よりも100m以上も長くイイ脚を使っていられるのか?と言われればそれはNOです。そんな馬ならとっくにG1馬になってます(苦笑)。
荻野騎手は報道によればバンゴールの全レースを見てくれた…と言うし、ある程度はバンゴールの特性を分かってはいたと思うのですが、肝心要の今回のマーメイドSを勝つための作戦というのが根本的に分かってはいなかったと言わせてもらいます。
荻野騎手のコメントには
「出していくと掛かりそうだったので、無理には行かずあの位置からの競馬になりました。」
とありますが、これはおかしいですよ。
引っ掛からないようにしつつ、なるべく出していくのが騎手の仕事
ではないのでしょうか?
押しても叩いても進みませんでした…というのなら納得しますよ。
なんでわざわざ自分から確率を下げてしまうんですか?
私は馬に乗った事がないので乗った人にしか分からない何かがスタート直後のバンゴールにあったのかもしれませんが…
でも、バンゴールはこれまで14戦走ってますが、引っ掛かった事なんてなかったと記憶しています。少なくとも掛かった事が問題になった事はないはずです。
バンゴールの多くの負けは「脚を余した」「位置取りが後ろすぎた」という印象の方が強いです。バンゴールの課題ですよ。
そ・れ・な・の・に!
なんでわざわざ下げるんですか?
先行して引っ掛かってしまって3角で早々にバテたって出資者は誰も文句言いませんよ。あるいは先行は無理だっとしても少しでも前にいく…この姿勢があれば文句は言いません。
でも、本人のコメントにもあるようにスタート直後そうそうに後方から…というレースをしてしまった。
蛯名騎手の事も散々言ったのであまり言いたくないですけど
「完全な騎乗ミス」ですよ
いや…騎乗ミスっていうか、勝つため、好走するために必要だと思われていたレースの進め方についての考え方が根本的に間違っていますよ
※あくまで今回のバンゴールのマーメイドSに関してのみ言及しています
荻野騎手のコメントの最後の方では
「上のクラスでもやれるものは持っていると思いますが、もう少し自分からポジションを取りに行けるようになるといいですね。」
いやいやいや…自分からポジション取れないからこそ、それを何とかするためのハンデ戦への出走であり、距離延長であり、先行補助してくれると期待されてあなたが乗ってるんでしょう????
エンジンの掛かりが遅いから早めに仕掛けていった…とか、そのあたりは別にOKです。OKですが、それは順番として「スタート後はポジション取りにいったけどいけませんでした」となってからの話であって、あなた自分で最初からポジション取りにいくのやめてるじゃないですか!
このコメント何度読んでも意味が分かりませんよね…。
「出していくと掛かりそうだったので、無理には行かずあの位置からの競馬になりました。」
「もう少し自分からポジションを取りに行けるようになるといいですね。」
いやいやいや…意味が分からない…。荻野騎手が引っ掛かりそうだと思ったから無理にいかずに抑えたんでしょ?それを自分から取りにいけるようになるといいですね…って…?????
大概の「スッと好位につけられるような馬」は往々にして「引っ掛かる事が多い」でしょ。そこをうまくなだめたり、馬群のポケットにいれたり、いくつかの方法で折り合いをつけるわけでしょ?
そこが騎手の腕であり、腕の見せどころなんじゃないの?
意味が分からない…
岩田騎手の「スローペースだったから控えました」くらい分からない…(これホントに岩田騎手が言ったのか知らんけど)。
書いてるうちに完全な批判記事になって、乗ってくれた荻野騎手にはなんか申し訳ないんですけど、やっぱり納得いかないので書かせてもらいました。
支離滅裂になってるのでまとめます
・競馬のセオリーとして穴開けるなら前にいかせるべき
・掛かりそうだったからというが掛かるような馬ではない
・仮に引っ掛かったとしても、そういう馬をどうにかするのが騎手の仕事ではないのか?(ルメールやモレイラ騎手はそういう癖馬を折り合わせて先行しますよ。彼らは引っ掛かりそうだったから下げるなんて事はしません)
・もう少し自分からポジションを取りに行けるようになるといいですね→そうかもしれんけど、それが出来ないからこの条件にいるんだし、そもそも今回はあなたが引っ掛かりそうだったからという理由で下げたんだろ何言ってんだあなた
結果は同じ、あるいはもっと大敗でも良かったんです。そもそもが失うモノなど無い挑戦だったのですから、思いきった、具体的には何がなんでも先行するつもりで…という競馬が見たかったです。
先行してれば、それはそれで負けたとしても次に差しにまわった時に好走しやすくなる(短縮ショッカー)…いう伏線にも出来たのですが、今まで以上に後方から進めたのでは、次にもつながらないレースになってしまいました。