一口馬主の喜怒哀楽

社台&サンデーレーシングの一口馬主をして感じた喜怒哀楽を赤裸々に綴っています。イスラボニータ(引退→種牡馬)、バンゴール(引退→繁殖牝馬)に出資していました。現在は小休止中。またイスラボニータ、バンゴール産駒で一口馬主になりたい。

ランキン馬主への道? その514 イスラボニータ、マイルCSは消極的騎乗により消化不良の5着

2017年11月19日

美浦TC
11/19(日)京都11R・マイルCS(G1・芝1600m)に出走、馬体重は486kg(+2)でした。
五分のスタートから中団から後方の10~11番手を追走していきました。良い手応えで徐々に進出し、直線では馬場の7分どころから追い込みに懸けました。そこで挟まれる不利があり、その後は本馬なりに伸びたものの、上位馬の決め脚に及ばず、勝ち馬からハナ+1/2馬身+3/4馬身+クビ差の5着まででした。
ルメール騎手は「直線に向くまで良い手応えでレースが進められました。ただ、直線に向いて不利があり、バランスを崩しかけてしまって…。その後は立て直して伸びてくれてはいたのですが、飛びが大きく瞬時に対応できなくて残念です。できればパンパンの馬場でレースを行いたかったですね」とコメントしています。

f:id:mtansince2001:20171121164131j:plain

う~ん…。消化不良です。腹が立っています。安田記念なんかよりもずっと!

スタートは決めてくれて五分。エアスピネルよりも頭ひとつ前にいました。しばらくは並走していましたが徐々に引くカタチでイスラボニータが後ろに。
思ったよりも後方からの競馬。4角では外を回す。ちょっとぶつかってしまう。レース直後は分かりませんでしたが、サングレーザーの福永騎手がスライドしてきてウインガニオンがヨレ、そのあおりを受けたイスラボニータの胸部分とウインガニオンのお尻が当たるような感じに。
すぐに体勢を立て直して追いますが、この一瞬の攻防で2馬身くらい置かれてしまいました…。
その後ジリジリとは伸びてきますが、とても差せるような勢いではなく。
最後は5着にまで着順を上げてゴールイン。よく5着まで来ました。イスラボニータのレースで一度も声が出なかったのは初めてです…。

悲しい!

ルメール騎手の談話によれば手応えは十分、直線入口の不利さえなければ…というコメントでした。
もしかしたらそうなのかもしれませんが、私は納得していません。
あの「位置取り」はありえない。
せっかくスタートを決めてエアスピネルをマーク&蓋を出来る位置取りだったのにわざわざそれを放棄して後方に下がってしまいました。
後方に下がったのは明らかにルメール騎手の意思だと思います。

なぜ下げた?

分からない…。

騎手にしか分からない何かがあったのかもしれません。しかし、そんな事は私には分からない事。

後方に下がってインに入れたわけでもなく、隊列はそのまま外。これは絶望的でした。

せめて一頭分でも内に入れるとかあれば別ですが、あの位置取りであの外のポジションは「サトノアラジン」のポジションです。
イスラボニータは無理なく先行してそこから一瞬のキレで先頭を狙ってゴールする馬のはず。なぜ、あの位置取りになってしまったのでしょう。

勝ったペルシアンナイトは結果的にイスラボニータと並走の位置取りのインから4角をショートカット、スライドしつつ末脚爆発でエアスピネルに併せるところまでいってゴール寸前に差し切り。
もう神業としか言えない騎乗。負けたエアスピネルも完璧な競馬。

エアスピネルのような競馬が見たかったです。
イスラボニータがあのままエアスピネルをマークする位置取りで叩き合っていたら少なくとも先頭争いには加わっていたでしょう。

外を回した分、最後にバテてしまったかもしれません。
でも、ファイトを爆発させてハナ差で勝ったかもしれません。

イスラボニータは大外一気の馬ではないのはルメール騎手も知っているはず。
堂々巡りになりますが、とにかくあの位置取りには失望しました。
あれでは大阪杯、安田記念と超絶に消極的騎乗をした蛯名騎手となんら変わりはないじゃないですか。

レイデオロのダービー、ソウルスターリングのオークス。いずれのレースも果敢に先行をして栄冠を勝ち取ったルメール騎手と同じ人とは思えない騎乗でした。

安田記念、「ノースペース」で勝負どころで追えずに負けてしまった事もとても悔しかったです。
しかし、あれはあくまで勝負にいっての結果。悔しいですが納得はしています。

今回のレースで腹が立つのは勝負を避けて消極的に乗ったからです。あの騎乗は安田記念で不利を受けた時よりも腹が立ちます。
自ら勝負しないでどうする!
勝負しないでG1が勝てるか!
無難に外外回って勝てる馬なら、とっくにG1を3つも4つも勝ってるわ!(悲しいけど)
G1を勝てる能力はあるけど、普通に回っていては難しい馬だからこそ、ルメール騎手に期待するわけで、今回の騎乗は心底ガッカリさせられました。


単なる偶然かもしれませんが、消極的に乗ったからこそ不利を受けてしまったとも言えます。
もう少しでも先行していれば何もなかったわけですからね。

エアスピネルと並走していたときに即したら「ガツン」と行ってしまうかもしれない予感がしたのかもしれません。あのままずっと並走していたらテンションがあがったりとか、スタミナをロスしてしまうとか、騎手にしか分からない兆候があったのかもしれません。
でも、私には「消極的に乗ってしまった」としか受け取れないレースでした。

どんな名手にだって上手くいかないレースはあるし、失敗やミス、不運はあると思います。
しかし、今回は消極的に乗った事に対する怒りしかありません。ルメール騎手の談話にあった通り、ヤヤ重の馬場も合ってはいませんでしたが、それは別の話です。


…以上、まったくまとまっていませんが、レースから2日経っても変わらない私の気持ちです。
名手でも失敗はある…という事でしょう。これですぐに「デムーロに替えろ!ムーアに替えろ!」なんては思いませんよ。※簡単には替えられないでしょうし
ルメール騎手に対する信頼、リスペクトは変わりません。ただあのレースだけは「ルメ!それは違うだろ」という事です。

 

さて、イスラボニータ…。今後はどうなるんでしょうか。
私の青写真は今回のマイルCSを勝って大団円での引退…でしたがそれは叶いませんでした。

あの絶望的な位置取りからでもジリジリと伸びてきて5着。1050万円の賞金を咥えてきてくれました。本当に馬主孝行な馬です。
来年でもG2、G3ならまだまだ勝ち負けでしょう。
今回は乗り方のミスで、まだ能力的に目に見えて落ちたというのは見られません…。

陣営としては難しい判断を迫られるでしょうが、心身に異常がないならば、私は「現役続行」なのではないかな…という予感がしています。このまま種牡馬入りしても、厳しい種牡馬競争になるだけですしね。もう一つタイトルを狙って、獲ってから引退でいいように思います。

比較的高齢馬でも勝負になるスプリント路線で新味を求めてもいいのではないかとも思っています。
私はもともと出資が決まった時は「キンシャサのように、高松宮記念狙いだ!」ってブログに書いたくらいなので、ぜひそうなって欲しいなとも思います。