ランキン馬主への道 その517 イスラボニータ、引退レース阪神Cをレコード勝ち、有終の美を飾る!
2017年12月23日 2017年12月23日
美浦TC
12月23日(土)阪神11R・阪神カップ(G2、芝1400m)にルメール騎手57kgで出走、馬体重は前走から4kg減の482kgで、3歳の有力馬が多数揃うなかで2番人気に支持されました。やや立ち遅れ気味のスタートでしたが、内枠を利してすぐに5~6番手の先行集団につけて、その後の道中は折り合って7番手を進みました。直線は前が開かずに厳しいかに見えましたが、わずかに空いた隙間をついて伸びてきて、ゴース寸前でハナ差抜き去って1着でゴール、通算8勝目の勝利となりました。しかも勝ち時計の1分19秒5はレコードタイムで、ラストランを鮮やかに飾りました。
殊勲のルメール騎手からは「まずまずのスタートを切れて、武豊騎手の馬の後ろをマークする形で進めました。直線の入口では手ごたえも良くて、追い出したらしっかり伸びてくれました。直線では何度も手前を替えて、苦しかったかもしれませんが、最後きっちり捉えてくれました。勝たないといけないスペシャルなレースを勝つことができて、本当に良かったです」との勝利コメントがありました。また、栗田博憲調教師は「引退レースでもあったので、万全に仕上げたつもりでしたが、馬もそれに応えてくれて良かったです。ここまで無事に走ってくれましたし、本当にありがとうございました」と感動の面持ちで話してくれました。
なお、このあと本馬は既報どおり種牡馬入りします。本日中に美浦TCへ引き揚げて、週明けの12月26日(火)に長い間過ごした美浦TCを退厩し、山元TC経由で社台スタリオンステーションへと移動する予定です。皆様のこれまでのあたたかい応援、ありがとうございました。なお、引退と種牡馬入りの詳細につきましては、あらためて書面にてご案内させていただきます。
午前中は奥さんと息子と神戸市内の王子動物園でお遊び。オッサンですが何気に私初めてパンダを見ました。
阪神競馬場へは午後2時くらいに到着。
とりあえず…とスタンド前をフラッとしてるといきなり★ゴンザレスさん、★ワドサドさんを発見。
挨拶の他に何を話したか忘れてしまいましたが、気になっていた事を★ワドサドさんに聞いてみる…。
★ワドサドさんは相馬眼の天才で、これまでもヴァーミリアン、オーロマイスターというG1馬を出資されているスゴイ方なのである。
そして、個人馬主の方とも太いパイプがあるような感じなのと、クラブの事情もよくご存知なはずだから…。
「あの…、私今日の口取りキャンセル待ちになっちゃんたんですよね…」
すると間髪入れずにクールな表情を少し崩し、ニヤッとして
「だいじょ~ぶですって、全員入れますから」
「そ、そうなんですか、そうか~」
奥さんと息子(特にこっちを遊ばせないとやばい)が一緒なので、ほんの立ち話だけでしたが、いい事が聞けました。
まあいつもOKではない(実際そう)だろうけど、特別な日だったり、日ごろの行いが良いときに(知らんけど…w)なんとかしてくれるようだ。
★ワドサドさんのあの即答ぶりだと今回に関してはたぶんイケるんだろうと私もかなり希望を持ちました。
ただ、ルールはルールなのでクラブの人から「ダメ」と言われればもちろんそれに従うのみです。
さて、馬のマネキン?とクリスマスの記念家族写真を撮ったりしてパドックへ。
いつもイスラボニータを応援してくれてて、イスラボニータクオカプレゼントキャンペーンの時から仲良くさせて頂いている★いときちさんを探してご挨拶。
んでもって、こちらもイスラボニータ推しをしてくださってる毎日新聞社の中嶋真希記者(真希バオーさん)と旦那さんともご挨拶。
後ろで流れる中山大障害の実況がやたら盛り上がってるのを耳ダンボ状態で聞いて待機。
そして阪神C出走馬のパドック入場。
イスラボニータは……、ちょっとボヘッとしてるというか…。馬体とかは素晴らしいんですが…。落ち着いてるというよりはボヘッとしてる感じ。
★いときちさん、「なんか眠たそうなんですけど…」と心配そうに撮影した写真を見せてもらう…。
「私もちょっとまだ覇気がないように思います。ただ、マイラーズCん時も最初はこんな感じで途中から急にビシッとしてきたので…」
…と言いつつ心配…。
しかし、周回を重ねていて、ファンのカメラを見てるうちに今からレースだと気づいたのか、次第にシャキッと歩きだすイスラボニータ。
やれやれ心配させやがって…。
「だいぶ、元気になってきました。これなら大丈夫です」
(お前、今日が最後だぞ分かってるんか…)
私の心配をよそに、カメラ目線を振りまいていつものサービスをするイスラボニータ。余裕ありすぎだろ…。
ルメール騎手が乗って、馬場へ向かいます。
人気を分けあう新進気鋭、4連勝中で飛ぶ鳥を落とす勢いのモズアスコット。
「脚が短い!この馬は1200ベストじゃないですか?」
サングレーザー。ふむ、サトノアラジン…とはまではいかないまでも、雄大な馬体はまだまだ伸びしろを感じさせます。
しかし、パドックで圧巻!というような馬はおらず、この中なら全然イスラボニータのが強いだろ…という思いはやはり揺るがない。
そういえば、王子動物園の前に、王子神社というのがあったのでお参りしてきました。
勝てますように…ではなく、不利がありませんように…と。
不利さえなければイスラボニータは勝てる!といつも思っています。
そして、今回はこの時期としては異例というくらいの絶好の馬場。しかもBコース替わり。
G1では良馬場発表でも馬場が悪く実質ヤヤ重の馬場だったりして、本来の脚が使えない事が多かったイスラボニータ。
最後の最後でパンパンの良馬場、そして1枠2番という絶好の枠をようやくJRAからプレゼントされました。
良馬場でまともなレースさえ出来れば一番強いと信じています。
返し馬も見れました。新馬戦の頃は脚をピョーンと伸ばしてレース並みの脚で走ってましたが、今はダラダラと流すだけ(苦笑)。
★いときちさん、★真希さんたちとゴール20m前くらいのところに陣取って待機…。
「あの…、今日はスタートから道中、ずっと叫ぶつもりです。いけ!とか、どけっ!とかフタしろ!とか…、差せとか…。迷惑かもしれませんが許してくださいね」
★いときちさん
「あ~私だって叫びますよ~!……あ~ドキドキしますね…」
「ですね…。とにかく不利さえなければ…です。あと、やはり前につけてほしいですね。んでもって外も回さないで欲しいです。インにこだわってほしいです。きっと抜けられるはず…」
そしてついに発走時刻に…。
両手を合わせて最後の神頼み…。不利だけは…。最後くらいは完全燃焼のレースを!
ファンファーレ。珍しく拍手が起こる。
ゲートインはスムーズ。早くも体勢完了。
スタート!
「ああ!」
2番の馬体がやや立ち遅れる!
イスラボニータは出負け!
「押せ押せ押せ!押せ!前行け!前!」(←絶叫してます)
昨年の阪神Cのようにすぐにルメール騎手は二の脚を使って先団につけた。良かった…と思いきや今度は掛かり気味になる!
「ああああ、ストップストップストップ、そこでOK!」(←絶叫してます)
ちょっとジェットスキー気味もどうにかなだめて中団やや前方の位置取りに!
そうこうしてるうちにもう3コーナー。ペースはどうなんだ?時計を見落としてしまった!
イスラボニータは馬群の真っただ中!しかし、しっかりとした追走。
早くも4コーナー!外から捲っていく馬が見える(モズアスコットだった)
「もういけ!もういけ!いけ!」(←絶叫してます)
直線!なんとか馬群を捌いているとようやく進路が!
イスラボニータの姿が見える!
「差せ!差せ!差せ!差せ!差せ!」(←絶叫してます)
普段声なんて出さないオッサンが血管切れそうなくらい叫びます!
イスラボニータが伸びてくる!
キターー!
しかし、先頭の馬(ダンスディレクターと分かってない)に並びかけようというところで脚色が同じになってしまう!!
ぎゃあああぁ(エイシンヒカリの)毎日王冠がフラッシュバックする。
まだだ!まだ終わらんよ!
「差せ!差せ!!!!fklじゃfdkj;あsfdj;kl」
★いときちさん
「ふぁkl;jふぁ;kjdl」
★真希さん
「@あfだdfslあfdkj;ぁjk;l」
僕らの前を駆け抜けた時はまだ負けていた!
しかし!
最後の最後の最後!
残り10mほどでダンスディレクターの脚が鈍ったのか、イスラボニータが伸びたのか、どっちか分からないが馬体が並ぶ!
そしてわずかにイスラボニータが出たところがゴール!
「勝ったああああああああああ」
……
「え?か、勝った…よね?」
「勝った勝った!…はず…」
スローモーションが流れる!
緊張の一瞬…
間違いなくイスラボニータが出ている!
「よっしゃああ」
私と、★いときちさん、★真希さんでスクラム組んで抱き合って喜びました!女性陣はもう泣いています。
私も少し涙目に…。
(どうだ!イスラボニータは強かっただろう!)
ふと奥さんが
「(口取り式に)行かなくていいの?」
そ、そうだ!
ただ、私、今回は口取り申し込みの電話がなかなか繋がらなくてキャンセル待ちなんですよね…。
でも、もう口取り出来なくてもそれでもいい…という気持ちでとりあえず集合場所に。早くも点呼が始まっていた。キャンセル待ちなのでしおらしく後ろの方で様子を伺いながら待つ。
そして自分の時になって、
「キャンセル待ちの〇〇ですが…」と告げると、入らせてくれました。
普段は基本的に例外はなし(いちいち認めていたらキリがなくなるので)という事らしいのですが、さすがにG1ホースの引退レースでの勝利という事で、天下の社台様とJRA様のお情け?その他様々なお助けを頂いて参加させて頂けたようです。ホントにホントにありがとうございました。
※あくまで今回は例外中の例外という事で。このレポ読んだから「入れるんだろう?」とか言わないでくださいね。基本、権利取れなかったらダメです。
出資仲間の皆さん、泣いてる方もいれば、涙目の方、抱き合っている方、喜びをかみしめている方、放心状態の方、いろいろですが、皆さん喜びを分かち合います。
イスラボニータの出資者は、私もそうなのかもしれませんが、皆さん、とにかく熱心です。
ウイナーズサークルに着きました。先に入場していた、いつも懇意にしてくださっている★わたちゃんと抱き合います。そして★ゴンザレスさんとも。相馬眼の天才★ワドサドさんはハグは恐れ多いので握手で!そして、上品な(ながらもいつも熱心に応援にきている)マダム様とも握手!後から聞いたら★真希さんはこの方をご存知のようでした。
ルメール騎手、マイラーズCの時はクールで表彰式では笑顔もないくらいでしたが、今日は両手を挙げて何度もガッツポーズ。G2ではあまり見ないくらいの喜びよう。彼もいろいろと責任を感じていただろうけど、見事にやってくれ、喜びを爆発させてくれてましたね。
さすがは出来るコ、ルメールです。
イスラボニータも登場。ウイナーズサークルには大きな人の輪が出来、なごやかでとても良い雰囲気で口取り式が行われました。
阪神Cの口取り式にイスラボニータ登場。 pic.twitter.com/wshsTKAgh1
— ランキン (@MtanGM) 2017年12月24日
結局、引退式とかがないイスラボニータ、これが皆さん、そして私たち一口馬主ともお別れです。こうしてちゃんとした場が出来て良かったです。
栗田調教師、会員さんに中央を譲って一番端っこに。私とも場所が近くなったのでご挨拶と握手が出来ました。
「4年半、本当にありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそありがとうございました」
先生がまだ若くて血気盛んだった頃には、当時弟子だった柴田大知を破門にしたりという、いろいろと怖い噂?を聞いたりしましたが、私が実際に目にした栗田先生はいつも温和で馬を一番に考え、一口馬主なのにこちらを立ててくださる素晴らしい人柄の調教師さんでした。
口取り式が終わると、ファンの方から出資者に向けても「おめでとうございます!」と声をかけて頂き嬉しかったです。
普通に勝つだけでも本当に嬉しいですが、一般のファンの方にもこのように言って頂けると、イスラボニータの一口馬主だった事を心から誇りに思います。
そして、佐藤助手と二人、少しずつ帰路について小さくなっていくイスラボニータ。手を振ってお別れしました。
さよなら、ボニ…。
その後は、徳島在住の一口馬主さんと談笑したり、奥さん息子、★いときちさん、★真希さんのところに戻って、歓談。
マイラーズCの時にも大喜びしてくれて、★いときちさんと抱き合ったという、イスラボニータファンのオッサンと偶然居合わせたという事で(私と同じくらい?か年下かもですがオッサンなので…w)の解説付きでレースVTRを一緒に見たり。
「前にいたのが豊さんだったから、こりゃいけると思いましたよ!」
※豊ならフラフラしないから安心だという信頼
豊がいたから!
豊さんが前だから!
と…何度も連呼されるので面白かったです。豊も好きなんだね…オッサンw
最終レースの後、再び出資者仲間と集まって、イスラボニータを応援してくれていた幕の方に来てもらって、幕を撮影させてもらったり、皆で一緒に記念撮影をしたりと至福の時を味わいました。
※この引退レースためだけに作成してくださった特製幕。素晴らしい…。
ところで、レース決着時はタイムすら分かってなかったのですが、勝ち時計は1.19.5の阪神1400mレコード!
マジで?と表彰式に向かう途中でレコードに気づいた時に
「すごい…」(と間抜けな声を出してしまいました)
(後から知りましたが)サクラバクシンオーが平成6年の阪神開催時のスワンSで出した記録を23年ぶりに破ったという事です。
サクラバクシンオー!?
私のようなオッサンにはいまだに最強スプリンターはやっぱアイツだった…と思える伝説のスプリンター。いまだにレコードを持っていた事も知りませんでしたが、その記録を一気に0.4秒も更新したとは…。
※ただしサクラバクシンオーは59kgを背負って出したタイムでした…いやいや…やはり怪物すぎるぞ…
イスラボニータの前のレコード保持者サクラバクシンオーのレースを見た。やはり強すぎる…。エイシンワシントンが引っ張ってのこのレコードだったんだね。完全に忘れてた。
— ランキン (@MtanGM) 2017年12月25日
1994年スワンS(阪神1400m施行)サクラバクシンオー
https://t.co/ZLw7pVXwwR
まあレコードというものは馬場におおいに左右されるので水物ですが、阪神芝1400mの重賞といえば、阪神Cと阪急杯、あとはフィリーズビューくらいじゃないですか?
阪急杯は真冬の開催だし、フィリーズレビューは3歳牝馬だからまずありえないし、レベル的にもやはり阪神Cくらいしかレコード更新のチャンスはなさそうです。
サクラバクシンオーの時のように京都競馬場が改装工事になってスワンSが10月の阪神で行われたり、あるいは阪神Cの施行時期が変わらなければ、12月末のこの時期に今回のようなパンパンの良馬場はなかなかないので、この記録ももしかしたらしばらくは保持できるかもしれませんね。
イスラボニータは、先日ダノンプラチナムに破られてしまいましたが、東スポ杯2歳Sでも2歳レコードを出していました。そして6歳暮れの引退レースでもレコード出すというのは、種牡馬としてのセールスポイントにもなるでしょうから良かったです。
最後は皆さんと握手をしてお別れをして帰路につきました。
推敲も何もせずに書きなぐった文章ですが、読んでくださりありがとうございました。
また日にちを改めてイスラボニータについては思うところを書いていきたいと思います。