イスラボニータ、初年度は170頭に種付!
イスラボニータ、まずまずの種付数
先日、社台SSより在籍種牡馬の種付数が発表されました。
気になるイスラボニータの種付頭数は170頭!
200頭という数字もネットでは踊っていただけに大台には乗らなかったか~という感じ。
でも、G1一勝の馬としては上々の数字ではないでしょうか。
種牡馬は初年度が勝負
社台の種付頭数の推移表を見ても、多くの種牡馬が初年度から2年目は種付頭数が減ります。イスラボニータもおそらくは来年の種付頭数は100~120頭ほどになるのではないでしょうか。
このこと自体はよくある流れなので仕方ありません。
問題は初年度産駒の2歳成績
そして問題は初年度産駒がデビューする3年後でしょう。それこそイスラボニータのように2歳戦の開幕週で勝利を挙げるとか、2歳重賞ウィナーを最低でも1頭、出来れば2~3頭は出したいところ。
イスラボニータ自身の特徴として「早熟性」が挙げられると思います。早くから高い完成度でクラシック戦線の中心を担ってきました。同じ事が産駒にも求められているはずです。クラシック目標じゃなくても、短距離路線でポンポンと2勝してオープン馬になるとか、そういうのが欲しいですね。
種牡馬も過酷な競争が待っている
無事に種牡馬になれた、日本最高峰のスタリオンである社台SSに繋養された事はイスラボニータにとって素晴らしい事でした。大半の牡馬の予後が悲しいものである事を考えれば本当に、本当に。
しかし、種牡馬になったから、社台SSに入ったから、で安穏とした日々を送れるかと言ったらそうではありません。
産駒の成績が芳しくなかったら、アッという間に種付申込みが減ってしまいます。種付数が減ってしまえば、もっと種付数が望める種牡馬との入れ替えが待っているわけです。スタリオンは社台だけではありませんので、即種牡馬引退…とはならないまでも、やはり社台SSにいるのと、日高地方にいるのでは相当に格が違ってきます。格だけで済めばいいのですが、そうではありません。
社台SSにいれば上質な繁殖牝馬との交配が望めますが、日高では繁殖牝馬の格も落ちてしまいます。競走馬の成績は種牡馬もそうですが、繁殖牝馬の質も大事です。結局のところ、イスラボニータはどこにいっても「競走」「競争」とは切っても切れない世界にいるのです…。
そろそろ種牡馬界隈も世代交代
社台SS内でもディープインパクトを頂点とした、過酷な競争が待っています。最近ではロードカナロアがディープ、キンカメの後を継ぎそうな雰囲気になっています。ディープインパクト16歳、キングカメハメハ17歳。種牡馬としての引退は20歳前後が平均的ですので、そろそろこの二強にも引退が近づいてきました。
そうなると次の種牡馬界を背負って立つのはどの馬か?…となるわけですが、現状ではロードカナロアが一歩、二歩リードしてると言ってよいでしょう。アーモンドアイをはじめとして、多くの重賞ウィナーを生みだし、その勢いは衰えるところがありません。
ただ、ロードカナロアの後は大混戦です。
最強馬オルフェーヴルも、種牡馬としてはやや苦戦気味。重賞ウィナーは出してますが、種付数と比較するとやや物足りなく、2018年の種付数は136頭と大きく減らしてきました。
他ではドゥラメンテでしょうか。ただこれも来年デビューの初年度産駒の出来次第でしょう。
イスラボニータにも需要はある
ライバルを見ているとそうそうたるメンバーなので気が遠くなりますが、イスラボニータにはイスラボニータの魅力があります。
- 種付料が150万とリーズナブル
- 早熟性、かつ、持続性も望める
- 距離適性も1200~2000mと広い
- サンデーサイレンスの血は入っているものの代を重ねており交配しやすい
- 気性の良さ、身体の丈夫さ
- フジキセキのラインを受け継ぐ
こんなところでしょうか。特に「フジキセキ」の忘れ形見というところはポイントでしょう。
同じフジキセキ系であるキンシャサノキセキも15歳なので、彼の後釜としての期待も高いでしょう。狙うべきはもちろんポストキンシャサノキセキ。コンスタントに産駒が走り、中には重賞やG1を狙える馬も出てくる…というのが理想的です。
頑張れ、イスラボニータ
イスラボニータの種牡馬生活は始まったばかり。今は楽しみしかありません。早く産駒がデビューして、私自身も再びアツい応援が出来る事を楽しみにしています。
出来るならば、イスラボニータ産駒の一口馬主となって、イスラボニータで叶えられなかったダービー制覇、古馬G1制覇を一緒に喜べたら…と思っております。