一口馬主の喜怒哀楽

社台&サンデーレーシングの一口馬主をして感じた喜怒哀楽を赤裸々に綴っています。イスラボニータ(引退)、バンゴール(オープン)に出資中。

イスラボニータの種付料150万、ロゴタイプの種付料80万は妥当

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イスラボニータ、ラストランの阪神カップを制覇!笑顔と涙の大団円!自分のブログなのに何度も読み返して未だに感動に浸っております。

※画像提供いときちさん

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さて、競走生活に別れを告げたイスラボニータ。気になる種付料が発表されました。社台SS公式サイトによりますと受胎確認後の150万円だそうです。

巷ではこの150万円という価格をめぐって

異論派
「G1三勝(朝日杯、皐月賞、安田記念)のロゴタイプが80万円で、G1一勝(皐月賞)だけイスラボニータが150万は高い」
「ロゴタイプのが良血なのに…」
「一緒に走ったレースをみてもほとんどロゴタイプのが先着してるのに…」


妥当派
「フジキセキやキンシャサノキセキの成功を考えれば、イスラボニータもそれなりに走る馬を出しそう」
「イスラボニータやキンシャサノキセキのように長く走れるのは大きい」←ロゴタイプもそうなんだけどね…
「フジキセキの最高傑作なんだからこれでも安いくらい」

さて、私といえばもちろん150万円の種付け料は妥当、むしろ安いくらいでしょっという立場です。

色んな意見があっていいと思いますが、競走馬としての実績と種牡馬としての期待値は、分けて考える必要があると思います。

ロゴタイプの競走生活について

まずロゴタイプを見ていきましょう。ロゴタイプの競走生活は途中で不振期があったとはいえ、全体を振り返ってみればとても素晴らしい内容です。

2歳6月の新馬戦で勝ち、朝日杯でG1初制覇、そのまま連勝を続けて皐月賞も横綱相撲で制覇。しかしダービーではキズナの5着に終わったあとに長く勝てない時期が続くも、5歳の中山金杯2着あたりから好走と凡走を交互にするような感じになりました。

そしてモーリスを破ってアッと言わせた6歳時の安田記念は見事な復活劇でした。ただ、モーリスにマークが集中、超スローでまんまと逃げきったイメージも強く、フロック的な扱いをされた感もありました。

しかし、翌年、7歳時に出走した安田記念でも果敢に逃げてゴール寸前まで粘り、勝ち時計1:31.5をタイム差なしの2着。今度は負けてなお強しといった評価を受けました。

秋の活躍も期待されていましたが、脚部不安のためにレースに出走する事なくそのまま引退、種牡馬入りとなりました。

競走馬としては長い期間活躍し、古馬になってもG1を勝ったのは印象が良く、負けて強しの結果的にラストランとなった2着安田記念も見事でした。

ロゴタイプの種牡馬期待値について

しかし、ロゴタイプの種牡馬としての期待はやや低めになってしまうのは致し方ないかな…と思います。その理由はロゴタイプの父であるローエングリン、父父シングスピールの種牡馬成績から連想されてしまうからです。

父ローエングリンの代表産駒はなんといってもこのロゴタイプです。長らくロゴタイプ以外の活躍馬が出ていませんでしたが、2016年になってようやくヴエットジョリーが新潟2歳Sを制覇、2017年もカラクレナイがフィリーズレビューを制覇し、2年連続で重賞勝ち馬を輩出しています。

しかし、この両馬はどちらも牝馬。しかもその重賞制覇後の競走生活ではいまだ未勝利と壁にぶちあたっている印象は否めません。

TARGETでローエングリン産駒の成績を抽出し、本賞金1000万円以上の競走馬はわずか22頭(385頭中)。黒字になっていると思われる本賞金5000万円以上の馬に至っては7頭のみ。率にしてたったの1.8%しかないのです…。これは厳しい。

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ロゴタイプの父父であるシングスピールにしても種牡馬としての代表産駒はローエングリンとアサクサデンエンのみ。5000万円以上本賞金を獲得した産駒は96頭中4頭のみで率は4%。

ローエングリン、アサクサデンエン、そしてロゴタイプと系統の代表産駒が6歳~8歳になってもそれほど能力が落ちずに走れたのはセールスポイントですが、あまりにも確率が悪すぎます…。

そしてローエングリンの特徴をよく受け継いでいるロゴタイプとしても、1600~2000mあたりが主戦場となる競走馬を輩出する事でしょうが、そのほとんどは1勝もすれば御の字、重賞馬になれるのはおそらく2%ほど(これでも甘く見積もった数字)の確率。う~ん、厳しいですね。

ならば、種付料は安くせざるを得ないでしょう。まだ安田記念の好走イメージが残ってる初年度は80万円で様子を見て、受胎率、当歳馬の評判を加味して2年目以降の種付料の算出になると思います。まずは数打ってなんとか活躍馬を輩出出来れば…というところでしょう。

イスラボニータの競走生活について

では、イスラボニータはどうでしょうか。イスラボニータも息の長い活躍しました。

イスラボニータは2歳開幕週の6月新馬戦で勝ち、その後重賞3連勝などで皐月賞を制覇。フジキセキ産駒としては初のクラシックホースとなりました。

ダービーでは2着と涙をのみましたが、セントライト記念ではこれまたフジキセキ産駒としては初めて2200mの重賞も制覇しています。

その後勝ち星から遠ざかったものの、天皇賞秋では2年連続で3着。マイルCSでは3着と2着。そして6歳春のマイラーズCで2年7ヶ月ぶりの勝利。その後の安田記念、マイルCSで1番人気に支持されながらも消化不良のレースで敗退。

しかし引退レースとなった阪神Cでサクラバクシンオーの持つレコードを23年ぶりに塗り替えて優勝、大団円の引退となったのは記憶に新しいところです。

1400mは阪神C、1600mはマイラーズC、1800mは東スポ杯2歳、2000mは皐月賞、2200mはセントライト記念と、重賞5勝は全て違う距離でのもの…というのも高いセールスポイントでしょう。

2歳新馬で勝ち、6歳暮れの阪神Cでレコード勝ちと息の長い競走生活を続けた内容は、フジキセキ産駒の上級馬のイメージそのまんまです。

なまじ、皐月賞を勝ってしまったために4~5歳時は2000mを。晩年はマイルを主戦場としましたが、二度の阪神Cの内容や、フジキセキ産駒のキンシャサノキセキが7、8歳でスプリントG1を2勝した事から、距離1200m~1600mを中心にして戦っていても面白い存在だったと思われます。

キンシャサノキセキは気性がきつすぎて出世が遅れたり、短い距離のレースしか使えませんでしたが、イスラボニータはカメラ目線が有名になったほどの温厚な気性でした。

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イスラボニータの種牡馬期待値について

イスラボニータの父であるフジキセキは種牡馬としても優秀で、フジキセキ自身の父であり日本史上最大の大種牡馬であるサンデーサイレンスと長年競合しがらも生き延び、サンデーサイレンスが亡くなったあとはむしろ存在感を増していきました。

フジキセキ産駒は重賞18年連続勝利G1ホース(地方含む)はイスラボニータを含めて10頭を輩出。本賞金5000万円以上獲得した産駒はTARGETでマークしてみたら181頭(1865頭中)いました。率にすると0.97%。約10%となり、ローエングリンの4%と比較して倍以上あります。産駒数はフジキセキの方が圧倒的に多い事からも安定的に活躍馬を輩出していたと言えるでしょう。

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また、同じフジキセキ産駒として一足早く種牡馬入りし、すでに多くの産駒が走っているキンシャサノキセキ、NHKマイルCを圧勝したダノンシャンティが種牡馬として成功しつつある事も追い風です。

キンシャサノキセキはイスラボニータを阪神Cで破ったシュウジ、京王杯2歳Sを制覇したモンドキャンノ。函館2歳Sのカシアス、ファンタジーSのベルーガを輩出しています。

キンシャサノキセキ産駒の5000万円以上獲得馬は現時点で12頭(606頭中)。これは率としては1.9%ですが、3~5歳の産駒も多くいて、まだまだ賞金の積み上げが期待できるため、実質の確率としてはもっとありそうです。

ただ、キンシャサノキセキ自身が8歳まで競走馬生活を続けた事もあって既に明け15歳になりました。あと4~5年はやれると思いますが、そろそろ高齢が気になってくる年齢です。

ダノンシャンティもいきなり東スポ杯2歳S、毎日杯、京都新聞杯と重賞3勝馬スマートオーディンを輩出しました。しかし、その後に続く産駒がまだ出ていないのは少し気掛かりですね…。母や母系が英国馬なのが影響しているのでしょうか?

フジキセキの後継として期待されるイスラボニータ

このような背景の中、期待されるのがイスラボニータです。

産駒の成績に安定感があり、かつ時折大物を輩出、2歳の早くから活躍し、晩年まで頑張るフジキセキ系の特徴をそのまま受け継いでいると考えられ、生産者としてはギャンブルにならず、付けてみたいと思わせる種牡馬ではないでしょうか。

おそらく当初の種付料設定は100万円くらいだったと思われますが、阪神Cのレコード勝ちの余勢を借りて強気に150万円に設定したものと思われます。

しかしながら、キンシャサノキセキが250万円、ダノンシャンティでも150万円の種付料です。キンシャサノキセキより距離の融通が利きそう、しかもまだ若いという事で150万円でも高いとはまったく思いません。

まとめ

長々と書いてきましたがまとめてみましょう。

  • ロゴタイプが属するシングスピール系は安定感が低すぎる(5000万円以上確率は2~4%)うえ、外れたらまったく走らない
  • イスラボニータが属するフジキセキ系は安定感があり(5000万円以上確率は2~10%)、大物も時折輩出する。
  • 早いハナシ、安定感と大物期待値、どちらもイスラボニータの方が倍以上期待できるという事

以上、イスラボニータの150万円の種付料は、ロゴタイプの80万円と比較しても全然高くないよ!…という意見でした。